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2022年3月29日

Emil Pagliarulo – 『Starfield』のリードデザイナー

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デザインディレクターのEmil Pagliaruloは、Bethesda Game Studiosで長いキャリアを持ちます。 く心に残る体験を生み出し、素晴らしい物語をお届けしてきました。現在はリードデザイナー兼ライターとして『Starfield』に携わっています。

『Starfield』のニュースを追っていない方は、「Into the Starfield」の最新動画「自由な選択のために」をまだご覧になっていないかもしれません。この動画では、PagliaruloがゲームディレクターのTodd Howard、アートディレクターのIstvan Pely、リードクエストデザイナーのWill Shenとともに、『Starfield』やBethesda Game Studiosのゲームで、臨場感あふれる世界や体験を生み出すための舞台裏について語っています。まだご覧になっていない方は、ぜひチェックしてみてください!

今回のスタジオスポットライトでは、Pagliarulo自身のことをはじめ、Bethesda Game Studiosのデザインディレクターおよび『Starfield』のリードデザイナーとはどんなものであるかについて詳しくお伝えします。

『Starfield』のリードデザイナー兼ライターとしての日常はどんな感じですか?

世界規模のパンデミック中に『Starfield』みたいなゲームを作っているわけなので、普通の日常では決してありませんね!

どんなデベロッパーも、プロジェクトの段階によって役割が大きく変わります。制作準備中の初期段階では、私たちにとって20年以上ぶりの新規IPとなる、宇宙が舞台の全く新しい世界の構想を練りました。ものすごく楽しいけれど、骨の折れる仕事でしたね。主要なロケーションは? 主な登場人物は? そして何より大事なのは、それらがメインのストーリーとどのように結びつくのかを考えることです。

今は本格的な開発段階に入っているので、デザイナー陣と話し合ってそれぞれの仕事の方向性を定めたり、頻繁にプレイテストを行いながら調整の必要な個所を探ったりすることが多いですね。「優れたゲームは作られるものではなく、プレイされるものだ」がスタジオの非公式なモットーなんです。それはつまり、開発の各段階においてプレイヤーと同じように『Starfield』を体験するということに他なりません。何が楽しくて何が楽しくないのか、何が上手くいって何が上手くいっていないのかに関して、私たちは正直に突き詰めます。そしてプレイヤーの期待に応えられる体験を提供するために、必要なことを行っていきます。

今の仕事に就いた経緯を教えてもらえますか?

この業界に入って、もう25年になります。そのうち19年間をBethesdaで過ごしました。その間にいくつかの肩書きをもらい、様々なコンテンツを作ってきましたが… 今ではその全てが『Starfield』のためのトレーニングだったように感じられます。本作のようなゲームは、しっかりとしたビジョンが見えていない限り作り始めることすらできません。だからこそ、これまでの経験が本当に活きていますね。

Bethesdaの前はどこにいたのか、とても興味があります。最初に携わったゲームは何でしたか?

Looking Glass Studiosの『Thief Gold』でした。『Thief: The Dark Project』がお気に入りのゲームだったので、本当にワクワクしました。シリーズに携われるだけでなく、自分が大好きだったゲームに心血を注ぐことができたんですから。

Bethesdaではどんなことから始めましたか? また、最初に取り組んだプロジェクトは何でしょう?

シニアデザイナーだったかな? 当時「シニア」という肩書きがあったかどうかさえ、正直思い出せません! あれからずいぶん変化がありましたらね。Bethesdaに入った文字どおり初日に、『Morrowind』の拡張パック「Bloodmoon」の担当になりました。 その時に出会った素晴らしい仲間とは、今でも一緒に仕事をしています。

これまで手がけた作品の中で一番のお気に入りは何ですか?

理由は様々ですが、自分が関わったゲームはどれも本当に大好きです。だから、気温や時間帯、コーヒーを飲んだばかりかどうかで、毎回答えが変わるかもしれません。それと、『Starfield』は当たり前すぎるので除外することにします。

今思うと、『Fallout 3』は本当に特別な作品です。私たちはこのクラシックIPを取得したばかりでしたし、リード役を務めるのも初めてで、本当にゼロからのスタートでした。シリーズの定番となった要素の中にも、私が一助となったものがたくさんあります。V.A.T.S.、ロックピック、会話システム、新しいクリーチャーや武器などです。リーアム・ニーソンに会って台詞を収録できるんですから、これほど素晴らしい体験はありません。そもそも『Fallout 3』はそれほど大きなゲームではありませんでした。Bethesdaの基準で言えばですが。それでも素晴らしい出来映えで… 評判もとても良かったですね。ですから、名作を台無しにしなかったというだけでなく、何か特別なものを創造したという感覚がありました。あれは心躍る時間でしたね。

Bethesda Game Studiosに入って19年になりますね。仕事に関してお気に入りのエピソードはありますか?

最高の思い出のひとつに、メイク・ア・ウィッシュ財団から子供が訪ねてきた時のことがあります。その子からいかに「闇の一党」の大ファンであるか、そしてこのゲームが自分にとってどれほどの意味を持つのかを聞かされたことを覚えています。私は、「Blade of Woe(悲痛の短剣)」のレプリカを持っていました。金属製で重くて、取っ手が革で覆われているものです。机の上に置いていたんです。「ちょっと待ってて。渡したいものがあるから」と彼に言ったのを覚えています。机からそれを持ってきて、彼にあげました。すると、その子の瞳が輝いて、ものすごく驚いていましたね。何気ないことでも、あの子にとっては大切なことで、私にとっても決して忘れられない思い出です。

今の仕事で一番良いと思う点は何でしょう? どんな時に最高の幸せを感じますか?

Bethesda Game Studiosでの仕事に関する様々な事柄と同じように、その答えも年々変わってきました。10年ぐらい前でしょうか。自分の仕事に取りつかれていたようになっていた時期がありました。ライティング、クエスト、脚本の作成などです。ファンが楽しめるものを作ろうと注力していたんです。

最近では、他のデザイナーたちが創造性を最大限に発揮するための手助けをすることに大きな喜びを感じます。ブレインストーミングでデザインのアイデアを出し合ったり、各々のクエストをプレイしてフィードバックを提供したり、あるいは単に自分の経験を共有したり。デザイナーとのミーティングを終えて、メンバーが活力を得ていると感じられることが何よりの喜びですね。みんな、やる気にみなぎっています。そして、その手助けをできることがうれしいですね。

Bethesda Game Studiosの一番好きな点はどこですか?

正直、ここで築いた人間関係です。自分が20年近くもここにいるなんて信じられません。しかもそんなにも長い間、一緒に働いてきた人たちも何人かいます。そういう歴史と経験の共有は極めて貴重で、非常に特別なものです。新しいプロジェクトを立ち上げ、自分たちが何をしたいのか、このゲームに何を望むかについて、制作準備段階にToddと話し合いをするのですが、そういった経験を口で表すのはとても難しいものです。なぜなら、その時に交わす会話はまさに魔法がかっているんです。予知能力が得られる帽子をかぶっているみたいに、数年後にはゲーマーたちがこのゲームをプレイするということが分かるわけですし… その全てが今ここで始まるわけですから。

あなたにとって『Starfield』とは?

スタジオにとって20年ぶりの新しいIPを送り出すということが、まず一つにあります。実際にそれをやり遂げるのは、また別の話です。多くの新境地を開拓しながら、『Starfield』が素晴らしいゲームへと少しずつ変貌していく様子を見守るのは、圧倒されるような体験です。ゲーム作りに取り組んでいると、特に初期段階では、混乱状態に陥ってしまう時があります。なぜなら、ゲーム開発は新しい情報の連続だからです。しかしシステムが本格的に始動して物事が順調に進み始め、ゲームが形になってくると、このクレイジーな旅路の最初に思い描いたビジョンに向けて全てが形成されていく様子が分かります。それを『Starfield』で初めて目の当たりにした時には、「おや。おお、すごい。いいぞ。これは… まさに特別な何かだ。プレイヤーみんなが夢中になるだろう」と感じました。あとは完成させるだけです!

あなたにインスピレーションを与えた人やものは何ですか?

答えは簡単です。Bethesda Game Studiosデザインチームの全員ですね。Bethesda、『Starfield』、そして素晴らしいデザインチームの一員となれたのは、とても幸運なことでした。でもこれはチームスポーツです。協力し合うことが欠かせません。『Starfield』には、皆さんの知らないところで素晴らしい才能にあふれた人材がたくさん携わっています。そうしたメンバーの情熱と献身がなければ、このようなゲームは実現することができません。

チーム全体が他のゲームからも大いにインスピレーションを得ています。『Thief』は私が今まで最も好きなゲームの1つです。ですが、様々なジャンルのゲームもたくさんプレイします。私のゲーマースコアは168,000ぐらいで、これはXboxのゲームのみの数字です。ですから、インスピレーションや興奮を与えてくれるものには常に触れています。「ああやって作っているのか。とんでもない偉業だな」という感じで、思わず感心してしまうようなゲームをプレイするのが大好きです。最新の『Marvel’s Spider-Man(スパイダーマン)』は、まさにそういつゲームでした。『サイバーパンク2077』もそうですね。ナイトシティのような巨大なオープンエンドの環境を作るのは至難の業です。とにかく感動しました。

ゲーム開発に携わろうとする人に何かアドバイスはありますか?

ゲームはある種の岐路に立っていると思います。最近のゲーム業界にはたくさんの不確定要素があります。コロナのせいで多くの方が在宅で仕事をするようになり、NFTが導入され始め、一部のゲーマーたちはシリーズ疲れを起こし始めています。でも業界に入ろうと目指す皆さんには、それら全てを無視するようにアドバイスしたいですね。今は特殊な環境に置かれている状態です。そうした中で、最も大切なことに目を向けることが大切です。最も大切なこととは、人生をゲーム作りに捧げられるぐらい、深くゲームを愛しているかどうかです。

ゲームは楽しいものです。だから皆に愛されています。そしてゲーム開発も楽しいことがたくさんあります。でも、そうでない時だってあるものです。大変な仕事で、ストレスが溜まることもあります。立場によっては、管理すべき不確定要素がたくさんあります。ですから、何かを貫き通し、自分のビジョンをしっかりと持ち、志を同じくするチームと創造性を共有できなければいけません。最終的に、自分の手がけたゲームが商品棚に並んだり、ダウンロード可能になったり、世間で話題になったりすると、とにかく素晴らしい気分になれます。しかし何より最高なのは、発売後にゲームをプレイして、「このゲームはすごいぞ。しかも自分がその一端を担っているんだ」と実感することなんです。だから好きなものを愛して、それを見失うことなく、仕事の心構えをしてください。

時間を割いて自身のことやインスピレーションについて話してくれたEmilに、この場を借りて感謝を述べさせていただきます。今後もBethesda Game Studiosのメンバーを紹介していく予定です。次回のスタジオスポットライトはこちらからチェックできます。また、コンステレーションに参加して『Starfield』の最新情報とお知らせを受け取るのもお忘れなく。

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