
Arkane 20 Reddit AMAのハイライト
スタジオ/クリエイティブディレクター ハービー・スミス(Austin)、共同クリエイティブディレクター リカルド・ベア(Austin)、ゲームディレクター ディンガ・バカバ(Lyon)、アートディレクター セバスチャン・ミットン(Lyon)、そしてビジネスディレクター スーザン・キャス(Austin)を含め、Arkane AustinとArkane Lyonの両方の開発者たちとの間で先日行われたRedditのAMAにご参加いただきありがとうございました。見逃してしまった方のために、特筆すべきものをいくつかピックアップしました。
チームのお気に入りのステージ、ゲーム開発に関するアドバイス、そしてなぜ「ラットボール」が内輪ネタになったのかなどについて、ぜひご覧ください。
『Prey』に出てくるナイトメアが本当に怖いです! プレイヤーをマップ中や到達しにくいエリアまで追いかけてこないのが、ちょっとした欠点だなと思いました。最終的に却下された、彼らをより脅威にさせるようなアイデアは何かありましたか?
スーザン・キャス: ここ数週間くらい『Prey』を再度プレイしていて、ナイトメアが難しすぎるのと、前なら出現した時に開発チートを使って避けることができたのにという文句を何度もリカルドに言い続けています。マップ中を追いかけ回すようなアイデアはありませんでしたが、当初のデザインでは煙と化して通気口や小さなスペースにまでプレイヤーを追いかける能力が備わっていました。結果的に、私たちの基準に合うように機能させることはできませんでした。もし上手くいっていれば、ナイトメアはものすごく難易度が高いものになっていたでしょうね。
『Mooncrash』に登場する機能の多く(向上したHUD情報、グルータレットなど)は社内のゲームジャムで生まれたと聞きました。お蔵入りになってしまった素敵なアイデアはありますか?
リカルド・ベア: ゲームジャムはとても楽しかったですし、その結果チームからクリエイティブなアイデアをたくさん引き出すことができました。ひとつ覚えているのが、攻撃的なミミックの集団をスポーンさせる「ミミック」グレネードというものです。ある開発段階ではクモの子サイズのミミックの大群を出現させるつもりでした。
大注目されるであろうスピルバーグのプロジェクトやHalf-Lifeユニバースのゲームなどの未公開プロジェクトに関して、Noclipのダニー氏にオープンに包み隠さず話してもらうドキュメンタリーの公開の許可を得るまでに、かなり協議を重ねる必要がありましたか? ドキュメンタリーはとても面白かったですし正直に話してくれたことに感謝しているので、あれをうまく進行させた人に対して称賛を送りたいです。
スーザン・キャス: ドキュメンタリーが面白かったと言ってもらえて嬉しいです!(今後もありますよ!)ダニーと彼のチームは素晴らしく、彼らの過去の作品を見たうえで信頼は十分にありました。一緒に話すのを私たちも楽しみにしていたんです。『LMNO』や『Ravenholm』についてオープンに話すことができたのはオマケみたいなものでした。どちらも公の場では話したことがなかったですし、そういった話を公開する許可を与えてくれたValveとEAに感謝を述べたいです。
初めてジュールズのコスプレをしたコスプレイヤーです。チームの皆さん、こんにちは! 自分の作品が他の人の手によって命を吹き込まれるのを見るのはどんな気分ですか? 自分たちが手塩にかけて生み出したものを現実のものにするために、他の人が一生懸命取り組むのを見てどういう気持ちになるのか気になりました。
セバスチャン・ミットン: 小道具、コスチューム、メイクアップなどを見るのはいつだって楽しみです。コスプレイヤーの皆さんが設計図として使えるくらい、私たちはビジュアルに力を込めています。マヤ・ハンセン氏(スペインの有名な仕立屋)のエミリーとデリラを元にした作品をぜひ見てみてください。
ステルスゲームを愛してやまない私から質問です。『Dishonored』が他のゲームと異なる点は何ですか? いつもは近代的な技術や策略が求められるステルスゲームをプレイしているので、設定以外に『Dishonored』が他と異なる点が何なのか気になりました。
ハービー・スミス: 挙げるとすれば私たち固有のガスランプの設定です。プレイヤーの周辺で常にストーリーが動き続けているような雰囲気を作るために、ワールドビルディングにかなり力を入れました。私たちのアーティストやサウンドデザイナーたちも、とてものめり込んでいます。ですが、ステルスゲームは一般的にデザイナーがどのようにしてクリエイティブにプレイヤーを無力にするかにかかっている一方で、『Dishonored』ではプレイヤーに多大なる力を与えるという面もあります。

『Prey』のステーションのリアルさとデザインの良さに驚かされました。デザインまたはストーリー面で、追加したかったけど断念した要素はありますか?
スーザン・キャス: ステーションはほとんどの面で初期に思い描いていたイメージと同じものになりましたが、開発が進むとともに拡大したり縮小したりした部分もありました。例えばトラウマセンターはある時点では独立したステージでしたが、後にロビーにあるひとつの空間へと縮小されました。
Arkaneのゲームで他のメンバーがデザインしたお気に入りのステージやエンカウントは何ですか?
ハービー・スミス: 「Lady Boyle’s Last Party」、「The Light at the End」、「厚板に入ったヒビ」、そして「クロックワーク・マンション」です。

スーザン・キャス: 色んな人の船室の中をコソコソ移動するのが好きなので、『Prey』のクルークォーターズが大好きです。
(Arkaneのユニークなステージ(レベル)デザインの方法についてはこちらをご覧ください)
プレイヤーの死亡について『Mooncrash』では機能のひとつとして捉えられている一方で、『Prey』や『Dishonored』では単なる失敗として見なされていることについてどう思いますか?
リカルド・ベア: プレイヤーの死亡はあくまでもツールのひとつでしかありません。特定のデザインに「良い」や「悪い」などのレッテルは貼らないですし、私たちが目標としている体験にどの程度沿うかということを考慮しています。

何でみんないつもオシャレなんですか? 美の秘訣は何ですか?
ハービー・スミス: 太陽を避けること。毎日2回顔を洗うことですね。
セバスチャン・ミットン: 仕立屋の一家から生まれたので、私の場合はそれが理由なのかも。ハービーは元からハンサムですよ。彼にアクセサリーなんか必要ありません。

皆さんのゲームで一番気に入っているのが、物語に沿ったワールドビルディングです。ワールドビルディングを行い、プレイヤー/読者/視聴者に届けることに対して、他のクリエイターへのアドバイスは何かありますか?
リカルド・ベア: 2つあります。
- 自分が楽しくないなら、他の人も楽しくありません。
- 常に客観的にいること。色々追加するより、要素をカットした方が良い場合が多々あります。
20周年おめでとうございます! お気に入りのイースターエッグは何ですか?
セバスチャン・ミットン: お気に入りはないんですが、削除するように頼んだものはあります。ダンウォールタワーの机の下に、私の携帯番号が刻まれたものがあったんです。
『Dishonored』や『Prey』に入れたかったけど(ゲームプレイ、キャラクター、ストーリーなど)最終版からカットせざるを得なかった要素はありますか?
スーザン・キャス: ラットボールです! リカルドは当初、ブリグモアの魔女にネズミをボール状に集めて投げられるという能力を与えたかったんです。開発の後期だったので彼のアイデアを却下したんですが、彼にラットボールを実装する機会を与えなかったことを未だにブツブツ言われますね(次のゲームになら入れていいよと彼に言い続けてはいるんですが、宇宙ステーションにネズミのボールを投げるというデザインロジックがなかなか思いつかなくて…)。
