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Wolfenstein II: The New Colossus

Wolfenstein II: The New Colossus
2020年10月14日

MachineGamesの10年を振り返って

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Wolfenstein II: The New Colossus

__MachineGamesで働いていて、一番良かったことは何ですか?

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Kristoffer Kindh(シニアレベルデザイナー): MachineGamesの一番いいところは、その文化とそこで働く人たちだね。僕らは自分たちがディベロッパーの家族なんだって意識を持ってる。みんなが一緒にすごいゲームを作ろうとしてて、それを楽しんでるんだ。

Jocke Sohls(シニアゲームデザイナー): 僕は自由に創作を行える環境が好きだな。どんなイカれたアイデアでも提案できるし、正直な感想を求めることができる。色々な理由で、そういうイカれたアイデアが全部ゲームで使われる訳じゃないけど、試しちゃいけないって気になることはない!

これはローカルマネージメントのスタッフについても言えるし、会社の上層部についても言えるね。彼らは『ウルフェンシュタイン』みたいな確立されたフランチャイズを任せてくれて、僕らは「うん。でも、もしロボットがいたら?」とか、「もし、月に行ったとしたら?」とか、「もし、首を切り落とされたのに生き延びたとしたら?」とか、ゲームの中で起こるもっと常識外れな出来事についてだって自由に意見を言えるんだ。

これまでとても新鮮な経験ができたし、もちろんすごく楽しかったよ。

『ウルフェンシュタイン』の制作について教えてください。FPSというジャンルを確立したフランチャイズであり、多くのゲーマーがこのゲームと一緒に育ったとも言えるシリーズですよね。

Jerk Gustafsson(エグゼクティブプロデューサー): 『ウルフェンシュタイン』を任されたことは、プロとしての我々のキャリアの中で最も光栄なことだ。私たちの多くはid Softwareと彼らのゲームに影響を受けてゲーム開発の世界に入った訳だしね。彼らはずっと自分たちのアイドルだったし、そんな人たちと一緒に働くことができるなんて夢みたいなことだよ。それに私たちはBJが大好きで、idが作ったこのキャラクターに敬意を払いたかった。自分たちにとって、彼は『Wolfenstein 3D』の彼と同じ男なんだ。私たちはただ、オリジナルのゲームでは描かれなかった彼のさまざまな側面を具現化していったんだよ。

John Jennings(プロダクションディレクター): 僕は『Wolfenstein: The New Order』の開発に途中から参加したんだけど、チームの中には時々「自分たちが作ってるゲームは一体何なのか?」って疑問を感じてる者もいたんだ。「これはステルスゲームなのか?銃をぶっ放す徹底的な戦闘体験なのか?トーンはユーモラスなのか、それともシリアスなゲームなのか?」って感じで。プレイ可能なレベルが仕上がっていき、完成に近づくにつれて、みんなその答えが分かってきたんだ。つまり、「そのすべてが正解」ってことだね。『The New Order』には何かユニークな雰囲気があって、発売当初は多くの人にとって特定のジャンルに押し込むのが難しいゲームだったんだ。それがたくさんのファンに懐かしく覚えてもらえてる理由の一つなんだと思うよ。

Kristoffer: 僕が初めて手に入れたゲームの一つが『Wolfenstein 3D』で、最初からすっかりハマってた。そんなゲームの制作にかかわれるなんて素晴らしいことだよ。僕にとって一番楽しいのは、リサーチをしながら『ウルフェンシュタイン』をどうしたいのか決めることだ。方向性とか、ゲームプレイとか、トーンとかね。

Jocke: 『ウルフェンシュタイン』はゲーム産業で古くからその地位が確立されてるフランチャイズなんだけど、さっきも言ったようなデザイン上の自由が許容されるだけの解釈の余地もまだ残されてる。僕がうれしいのは、感情的で時として重厚な物語の要素と、完全にぶっ飛んだアクションの要素との間でバランスを取ることに成功できたことだ。信じられないかもしれないけど、これがうまくいくんだよ!どっちの要素もこのフランチャイズに完璧にフィットするし、お互いを補完し合うんだ!BJもまた、一般的なアクションヒーローの典型でありながら、同時にとても複雑で思いやりのある側面を持ち合わせた素晴らしいキャラクターだと言える。彼の場合も同じように、理論上ではかみ合わない二つのことが、完全にうまく機能してるんだよ!

この10年の間に自分が手掛けたものの中で、お気に入りのシーン、レベル、キャラクターは何ですか?

John: 僕にとって思い入れがあるのは、『The Old Blood』でウルフェンシュタイン城からケーブルカーで逃げるシーンだね。あれは僕がMachineGamesで初めて手掛けたレベルで、最初のスケッチの段階からほとんど完成形にまで仕上げたんだ。スタジオ内では、あれは一つのマイルストーンみたいなもので、Bethesdaの全スタッフ向けのデモを作ることになってた。それは毎年恒例の「内輪のE3」って感じで、その時までに6週間しかなくて、僕はパニックになってたんだ!チームのみんなが集中して、力を合わせて、印象的な素晴らしいシーンを作り上げたのを間近で見たことは、僕にとって大切な経験になったよ。おかげで、MachineGamesのチームの創造力ってものを理解することができた。僕たちは30分のゲームプレイにありとあらゆるものを詰め込んだんだ!

Tommy Tordsson Björk(ナラティブデザイナー): 『Wolfenstein II』の制作で僕が気に入ってるのは、金星のスペースステーションに潜入するために、BJが映画俳優になりすましてBJ自身の役のオーディションに挑むシーンなんだ。もちろん彼は実際にオーディションを受けて、その映画のプロデューサーで悪の権化であるアドルフ・ヒトラーと対峙する。それは書くのがものすごく難しいシーンだったけど、とても楽しいシーンでもあった。特に、架空のヒトラーを弱くて、イカれてて、みじめで、邪悪なオヤジとして描くことで、彼をいくらか侮辱できたのは気分が良かったね。

Axel Torveniusk(アートディレクター): ナチスの機械類やロボットを創造するのは、ビジュアルアーティストにとっても、アニメーターやサウンドのスタッフにとっても楽しめる作業なんだ。ナチスのSF的な機械や兵士のユニークな外観を具現化するのはとても難しいよ。僕たちは第二次世界大戦中のナチスをリアルに再現しようとしながら、同時にカクカクしたSFの要素も取り入れてる訳だからね。でも結果的には、数多くの部門とMachineGamesのスタッフとの素晴らしいコラボになった。あれは作業に携わった大勢の人たちにとって、すごく楽しい過程だったと言えるだろうね。

Jocke: 僕にとっては、『The New Colossus』の法廷での戦闘シーンだな。敵の数はすごいし、ガラスのドームの上からスーパーソルジャーたちが降りてくるし、とにかくやりたい放題で、無茶苦茶楽しかった。ものすごく難しい戦闘だけど、同時にとても楽しい戦闘だと僕は思うよ。実は、もう少しでもっと難しくなるとこだったんだ。僕の最初の構想では、最後の敵としてジタデルが降りてきて戦闘を締めくくることになってたんだけど、そこまでの戦闘がすでに難しくて大変過ぎたから、そのアイデアはボツにしたんだ。

Kristoffer: 『The New Colossus』のオースメルツァーは作っていてとても楽しかったけど、このスタジオにとってすべての始まりとなった『Wolfenstein: The New Order』の作品全体が僕のお気に入りだな。

ゲームに取り入れたいけど、まだそのチャンスがないものってありますか?

Axel: イケてるアイデアなのに残念ながらボツになったものの中に、Kolossmenって呼ばれてるマップがあったんだ。簡単に説明すると、ナチスは石油プラットフォームとか小さな街ぐらいのサイズの、4台の超巨大車両を所有していて、アメリカを制圧するためにそれを使っていた。この4台のKolossmenは後に、砂漠で遺棄されることになった。BJの任務はその中の1台を攻撃・侵入して起動し、ナチスの大軍と戦いながらKolossmenでグランドキャニオンを走行して、最後はフーバーダムに突っ込むってことだったんだ。

Jocke: ゲームに取り入れられるのを楽しみにしてたけど、何らかの理由で不採用になったりスケールダウンされたりした構想はいくつかあるよ。たとえば、『The New Order』の保護施設から脱出して、ナチスやロボットバイクやヘリコプターとカーチェイスをするドライブミッションのアイデアがあった。期待は大きかったんだけど、自分たちが望んでいたほどの楽しさを実現することができなくて、最終的にその部分はカットすることになったんだ。

Kristoffer: 『Return to Castle Wolfenstein』のスゴい火炎放射器に感化されて、『Wolfenstein II』でもプレイヤーが装備できる火炎放射器の採用が検討されてたんだ。あれはゲームプレイの随所で面白い使い方ができたと思うよ。

スタジオが設立されて以来学んだことで、特に重要なのは何ですか?

Jerk: 『Youngblood』は私たちがマルチプレイヤーに進出した最初のゲームで、ゲームプレイと技術的視点の両方の点で学んだことがたくさんあった。技術的なことを学びながら、同時にゲームプレイについても学ぶことは無理があるかもしれない...それを理解できたことが、実は最も重要な点だったかもしれなくて、次にマルチプレイヤーの開発を行う際には同じ轍を踏まなくてすむんだ。

Axel: 自分たちの長所と短所を知っておくことだね。誰が何が得意なのかを理解し、その人にその仕事をさせる。そして得意な分野だけでなく、さらにそこから守備範囲を広げて成長してもらう。ゲームディベロッパーとしての情熱的でオタク的な興味、そして責任感を育むことが大事なんだ。もし世界最高のアイデアがあったとしても、それを実現できる才能を持った人材がいなければ、そのアイデアは紙切れに書かれた落書きでしかない。チームの強さはすなわちそのメンバーの強さなんだ。だからチームに誰かを入れる時は慎重に選び、みんながやる気を持って自分の専門分野で楽しく働けるようにしなければならない。

ゲームでは、繊細なアイデアや行間の言葉を伝えるのがとても難しいことがよくある。そういうニュアンスが具現化された時は印象的な素晴らしいものができるんだけど、その難しさは理解しておかなくちゃならない。

『ウルフェンシュタイン』のゲームで違う風にやってみたかったことはありますか?

Axel: 遠慮をしないこと!長い年月の間、自分たちが開発してきた『ウルフェンシュタイン』のタイトルを振り返ってみると、僕たちはタイトルごとに大胆になってきたと思う。それは自分たちのスタイルや表現を模索する長い過程で、どのタイトルでも僕たちは世界やIPの限界を広げ、世界、ムード、スタイルを作り変えてきた。もし時間をさかのぼることができたら、ぜひ架空のナチス体制の極悪非道な部分を優先したいね。最初の頃は、「本当にそんなことをしてもいいの...?」っていう考え方が残ってたんだけど、その考え方はどんどん「もっとクレイジーにして、それをさらに10倍しよう!」っていう風に変わっていったんだ。

普通は「制限がある」って意識にとらわれてしまいがちだけど、創造的、芸術的、哲学的な観点から見れば、それは真実じゃない。もちろん、技術的な面での制限は多々あるけど、物語や設定をどれだけ広大で特殊にできるかっていう制限はないんだよ。たとえば、『The New Colossus』でBJを金星に送り込んだ時...「何だって?金星だって?一体どれだけの作業が...どれだけのコンテンツが必要になるんだ?」っていうような懸念がまず最初に浮かんだかもしれない。でも詳細に分析してみると、そのマップもほかのマップも大した違いはなかったんだ。もちろん特殊な要素はあるけれど、それは内部空間のある屋外で、スタイル、ムード、色や材質のチョイスが加わり、物語が語られれば...ほら、金星に到着!僕たちは数作のタイトルでいくつかの急進的なビジュアル設定やマップやぶっ飛んだストーリーを手掛けてきたけど、それでも創造的なディベロッパーが閉鎖的な意識に囚われることはあるんだ。

Jocke: 自分たちが携わった『ウルフェンシュタイン』のゲームにはどれにもステルスのゲームプレイがあるけど、残念ながらあの要素はうまくいったとは言い難い。時間を戻せるなら、ステルスのゲームプレイもアクションと同じくらいに輝くように力を尽くしたいな。

もう一つ時間を使いたいことは、特定のゲームメカニックをプレイヤーがもっとよく理解できるようにすることだ。これは十分に説明しなかった僕たちの責任だから、それを改善するための機会がほしい。

Kristoffer: 僕はそれらのゲームの中の世界をもう少し広げて、プレイヤーが新しいエリアを探索して素敵な物語やマップに出会えるようにしたいな。

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Anne Lewis

Sr. Global Content Lead