DE_REKKER_Interview_HERO_1920x870.jpgDOOM-Eternal_Standard_1200x1476-01.jpg

DOOM® Eternal

DOOM® Eternal
2020年9月22日

Nods to Mods インタビュー:「REKKR」

DOOM-Eternal_Standard_1200x1476-01.jpg

DOOM® Eternal

かつてid Softwareが『DOOM (1993)』のソースコードを公開して以来、コミュニティー主導のコンテンツは『DOOM』の大きな柱となっています。

そして、時間は流れ現在、再リリース版『DOOM (1993)』と『DOOM II』で名作アドオン「REKKR」が新たにプレイ可能になりました。

さらに、この古代スカンジナビアをテーマにしたトータルコンバージョンのリード・クリエイターであるMatthew “Revae” Little氏に話を聞くことができました。カリフォルニア州北部出身のLittle氏は1996年から往年の『DOOM』向けにステージを作り続けています。20年以上にわたりMODを制作してきた彼からどんな興味深い話が聞けるのか… 私たちがとても楽しみにしていたことは言うまでもありません!

SLAYERS CLUB(以下SC):『DOOM』を初めてプレイしたときのことを教えてください。

MATTHEW LITTLE:小学校2年生のときに父親が学校にいた私を早めに迎えに来たんです(普段はバスで家に帰っていました)。そして、祖父のオフィスに連れていかれて、そこに『DOOM II』がインストールされていて、父親が最初のステージのプレイ方法を教えてくれたんです。「Underhalls」で自分がプレイさせてもらったら、すぐに倒されてしまいました。その後、家に帰ったんですが、それからはずっとプレイし続けていましたね。

SC:『DOOM』のMOD制作を始めたきっかけは何ですか?

ML:これも父親がきっかけです。父はWADEDと古いDeHackEdツールを使って『DOOM II』のWADを制作していたんです。父は1996年から1997年にかけて、カスタマイズしたモンスターやグラフィックなどを利用した、18ステージのMegawadを制作しました。父が方眼紙にモンスターを描いていたのを覚えています。色鉛筆でマスを塗って、その後、昔の手動式のペーパースキャナーを使ってゲームに取り込んでいました。今はもっと簡単にできますけどね。

SC:この「REKKR」では主に何からインスピレーションを得ましたか?

ファンタジーの設定は『Heretic/Hexen』がインスピレーションになっています。ケルト文化/古代スカンジナビアについては、子供の頃に両親と一緒にケルト民族をテーマにしたルネサンスフェアに毎年通っていた影響です。

レベルデザインに関しては、DOOM EngineのゲームとBuild Engineのゲームの中間にあたるようなものを作りたいと考えていました。視覚的に現実空間として通用する、抽象的なレベルデザインです。「Otherworld」の終盤のステージは、抽象性が増して現実世界らしさが薄れますが、『DOOM』っぽいところがあります。

SC:「REKKR」は何人のチームで制作しましたか?

ML:全部で11人です。音楽はすべてTom Jensen(Hexenmapper)が担当しています。すべてオリジナルの(優れた)サウンドトラックです。彼の手法について詳しく知りたいなら、Doomworldフォーラムで彼の投稿を読むことができます。TerminusEst13がほぼすべてのサウンドを担当しました。彼は長年に渡って素晴らしいDOOM WADを制作し続けています。

LupinXKassman、Velcrosasquatch、SuperCupcakeTactics、JawsInSpace、Angry Saint、Bzzrak、AD_79も少なくとも1つのマップを作成しました(Velcrosasquatchは2つ)。あと、Kassmanは複数のバリエーションのテクスチャも作ってくれて、大いに助かりました。残りのマップ制作やグラフィックは私が担当しました。

SC:このMegawad制作には、どんなツールソフトを使いましたか?
ML:複数の3Dパッケージを交互に利用しました。スプライトとテクスチャ、その他のグラフィックにはGIMP。マップ/WADの大半はSLADE、Whacked2、GZDoombuilderを使っています。

SC:この素敵な新しい武器や敵はどうやって作成したんですか?

ML:スプライトに関しては基本的に3Dモデルをスカルプトしました。その後アニメーションを付けて、レンダリングして、GIMPでスプライトを整理しました。当時のidのやり方と、そんなに変わりません。これでも時間はかかりますが、あらゆる角度やフレームに一からペイントするよりは遥かに少ない時間で済みます。
ゲームプレイへの変更はすべてDeHackEdパッチで行っています。これは90年代半ばから存在しているツールです。『DOOM』のモンスターに用意されているプロパティをすべて取り去って、それを順番をシャッフルして配置し直すようなものです。表面的には制約がありますが、工夫すれば、かなり面白い様々なことが可能になります。

E2のボスに2段階の形態が用意されているのは、私が盗んだ… ではない、拝借したアイデアの好例です。ボスが倒されると、自分の皮を引き裂くようなアクションを行い、プレイヤーは彼のガイコツと戦います。実際の処理では、彼はShotgun Guyと入れ替わり、Shotgun Guyが彼のガイコツになっています。つまり、ボスが倒されると武器を落とす代わりにモンスターを落としていて、ちょっとしたアニメーションが再生されるわけです。

「REKKR」で行っていることのほとんどは90年代にも実現できていたことです。しかし、ツールが現代化されたことで、より早く、楽に行えるようになりました。

SC:「復讐は忘れたころにするのがよい」が間違いなのはなぜですか?

ML:怒りが激しすぎて、待てないからです。Wode(激怒)して暴れまくりましょう!

このトレーラーのキャッチフレーズ(とトレーラー自体)は、私の幼馴染の友人が考えてくれたんです。なかなかいいと思いますね。斧を持ってJackalopeを追いかけるシーンが好きです。

SC:どのようにステージをデザインしていますか?

ML:基本的には、中心となるテーマやギミックを用意して、それを広げていきます。「REKKR」のほとんどのマップには「農場」や「ミュージアム」などの現実世界をテーマにした名前が付いていて、実際にそのような内容になっています。ただし、「激情」や「閉所恐怖症」などのテーマを持ったマップも存在し、激情のマップではバーサーカーのパワーアップが多用されていて、閉所恐怖症のマップでは狭い部屋や脱出口を探す必要がある部屋、狭い廊下などが登場します。

また、私は通り道が枝分かれするオープンなマップを作るのが好きなので、好きなルートを通って、好きな順番で部屋を攻略していくことができます。

SC:「REKKR」制作における最大の課題または困難を教えてください。

ML:バニラの制約です。バニラの『DOOM』にはハードコードされた制約が存在し、それが画面内に詰め込めるディテールの量に影響するので、多くのステージは規模を縮小する必要がありました。

また、DeHackEdを利用しているので、いいアイデアを思い付いて数時間かけて実装したものの、エンジンの制約のせいで不可能だったり、まともに動かなくて楽しくなく、すべてをボツにする必要があったということはよくあります。

SC:この豪華なMegawadの完成までに費やした時間を教えてください。

ML:2年以上ですね。始めたのがいつだったのかは正確には覚えていません。アーカイブを探すと、2016年3月に「REKKR」と名付けたものが見つかります。おそらく、その数ヵ月前から始まっていたと思います。最初にリリースされたのは2018年7月でした(その後バグを修正したバージョンがリリースされています)。

実は、現在新たなエピソードを開発しているので、まだ完成ではないのかもしれません。

SC:『DOOM Eternal』はプレイしてみましたか?

ML:最近始めたばかりなので、まだ7時間くらいプレイしたところです(QuakeConのセールで購入)。新しい移動アビリティは好きですね。私は昔の『DOOM』作品の円を描くように左右に動いて弾をかわすプレイスタイルだったので、少し慣れが必要ですが、やればやるほど、どう動けばいいのか分かるようになってきて面白いです。

また、大型モンスターに弱点があって、それで脅威レベルが変化するのも好きですね。ドゥームハンターのボスは最高なので、それを楽しみにしています。

SC:『DOOM』コミュニティで好きなMOD制作者またはMOD制作チームを教えてください。それと、その制作者が作ったお気に入りのMODもお願いします。

ML:それは難しい質問ですね。おそらく、Terminusest13でしょう。彼は素晴らしいゲームプレイMODをいくつも制作しています。「Samsara」や「Hellshots Golf」… 「Demonsteele」に「Booster」… 「Samsara」と「Hellshots」のどちらかですが、甲乙つけがたいですね。

プレイ時間が長いのは「Samsara」の方ですが、「Hellshots」は『DOOM』版のゴルフゲームで、もう笑うしかないくらい楽しいんです。

SC:その他に感謝を伝えたい人はいますか?

ML:Kegan、dragonfly、/vr/、Big Brikです。「Adventures of Square」はよく出来ていて、もっと注目されるべきだと思うので。

お話を聞かせてくださったMatthew Little氏に感謝申し上げます! 再リリース版『DOOM (1993)』と『DOOM II』の公式アドオンメニューから「REKKR」をプレイしてみましょう。引き続きSlayers Clubでも『DOOM』のコンテンツをチェックしてくださいね!

Joshua.Boyle.4.Author.379x392.jpg

Joshua Boyle

Senior Community Manager