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Buy GameNods to Mods インタビュー: 『Quake』用アドオン「Contract Revoked」
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Buy Game「Nods to Mods」へようこそ。この企画では、コミュニティのクリエーターから開発秘話を伺います。今回は、MODコミュニティが後に作るすべてのアドオンにおいて、ゲーム設計とテーマに沿ったテクスチャの基準を引き上げる原点となったアドオンを特集します。
『Quake』の再リリースに伴い、2002年にリリースされた 「Contract Revoked」 が4種類のステージ(スタートマップ付き)の無料アドオンとして登場しました。そこでスコットランドのエディンバラ出身であるKell McDonaldをお迎えして「Contract Revoked」の開発秘話を伺います。
SC: ステージ制作への旅はどのようにして始まりましたか?
KM: 私は1980年代に育ちました。ポップカルチャー全般にとっても素晴らしい10年で、特に家庭用コンピューターの基礎となる時期でした。ですが子供の頃はコンピューターを持っていませんでした。当時、テーブルトップゲーム(例えば『ウォーハンマー』など「Contract Revoked」にも関係してくるもの)や他のオタク的な趣味に夢中になっていたのに、意外かもしれませんね。
1996年のどこかで、私は友人と共に、コンピューター科学を学ぶ学生とコンピューターが溢れる郊外の家に引っ越しました。想像できると思いますが、窓や建物の壁にはイーサネットケーブルが行き交い、キッチンカウンターにはマザーボードが広がっていました。
そこで私は突然PCやPCゲーム、インターネット、そして何よりも重要なことに、MODというものに出会いました。もちろん『DOOM』は見たことがありましたが、この場所で初めて『Quake』と、その陰鬱で残酷かつ残忍な世界を目にしました。そしてWorldcraftを見たとき、率直に言って、これまでの世界が変わりました。今では、私はその場所を「Quakeの家」と呼んでいます。
SC: だいぶ前のことですが、2002年にあなたがリリースした『Quake』のアドオンを特集することになりました! 2000年代初頭の『Quake』MOD製作界隈の状況を、今と比較して教えてください。
「だいぶ前」なんて言うのはやめてもらえないでしょうか? トゲのついた鉄球とか巨大な剣とか、釘つきの大きなバットみたいな武器よりも、20年が経ったという事実をドカンと投げつけられることの方が、よっぽど恐ろしい気がします。
ともかく、思いつく最大の違いは、ソーシャルメディアの存在です。当時『Quake』のマップ制作コミュニティはほとんど1つのフォーラムと1つのIRCチャンネルで構成されていて、全てのコミュニケーションは文字によるものでした。DZip圧縮フォーマットによって『Quake』デモの共有が一般的になったのは「Contract Revoked」の後しばらくしてからで、これはマップ制作にとって繊細ながら明確なメリットでした。
ここ数年になってようやく、趣味と同時にプロとして、多くのマップ制作者やMOD開発者、またはコーダーの方々とボイスチャットでやりとりするようになりました。最大の違いは、やりとりの度合いの深さだと感じています。文章での会話はやや堅苦しく、不自然だと今でも感じるので、個人的には歓迎しています。

SC: 「Contract Revoked」のゲーム設計、テクスチャ、隠し要素、敵の配置、そして全体的な雰囲気は「センスよく悪魔的」とコミュニティから称賛されています。このアドオンの主なインスピレーションは何でしたか?
「センスよく悪魔的」は初めて聞きました。面白いですね。
細かいことですが、私はポップカルチャーで「悪魔的」なイメージや用語が過剰に使用されることが好きではありません。超自然的な世界や生き物を扱う場合は特にそうです。この現象は、キリスト教がアメリカ文化に与えた圧倒的な影響と、後にそのアメリカ文化が他の英語圏の地域に波及した結果だと思います。
他にも想像力を膨らませる魅力的な生き物やモンスター、ヒーロー、悪役、物事、あるいは…たくさんのものがあります。サタンは確かに興味深く、時には共感さえ覚えるキャラクターですが、母神ティアマトやテッサリアの魔女、そしてギャラももらわずに『エクソシスト』に出演してくれたパズズお爺さんにも愛情を注いでほしいです。
「悪魔的」という言葉が「魅力的な邪悪さ」を簡潔に表現したものとして使われているのは理解しますが、言葉は重要です。「Contract Revoked」の場合は特にそうです。ですが私が作ったものを「センスよく」という言葉で表現していただけるのはいつだって嬉しいことです。ですが「悪魔的」という言葉については、今のところは我慢することにします。
「Contract Revoked」には『Quake 3 Arena』の直接的な影響があります。願わくは一目でわかってほしいのですが、少なくともテクスチャに関してはそんな影響があります。私は『Quake 3』や『Quake Live』のビジュアルデザイン、そしてAdrian ‘No Relation’ Carmackによる、ギーガーにインスパイアされた、ゴシックかつインダストリアルで豊かなアートが大好きでした。そして他の多くの人たちと同様に、そういったものをシングルプレイヤー体験に加えたいと、心から望んでいました。なので「Contract Revoked」ではそれをある程度再現しようと試みました。
私が影響を受けた当時のもうひとつのゲームは『アリス イン ナイトメア』でした。私に言わせれば「上品なシュールさ」というような、コンピューターゲームが表現する異世界の視覚化で最も優れたものの1つでした。当時人気を博していた「狙いすました確固としたリアリズム」という傾向に対抗するかのような作品でした。自分のテクスチャにもそれをいくつか取り入れたくて、それが「Contract Revoked」に移動するチェック柄の敷石が登場する理由となりました。
「Knave」テクスチャに最も大きな影響を与えたのは、私が育った場所エディンバラで、特にその旧市街でした。そこは古びた借家やタウンハウス、教会、墓地、博物館、そしてもちろん図書館が混在しており、それらは中世後期、ヴィクトリアン、エドワーディアン様式など、さまざまなスタイルで構築される建物は、美しく年季が入った砂岩で作られています。そして、あちこちに顔を出しているのが日時計です。砂岩から美しく幾何学的に彫り出され、銅のノーモンでいっぱいです。だからこそ「Contract Revoked」のドアやそれに似たものに使う金属に、緑青が選ばれているのです。
もし直接影響したものを見たいのであれば、エディンバラ高等裁判所のドアを画像検索してみてください。そして「Contract Revoked」のテレパッドをよく見てみてください。どうぞ、今見てみてください。
SC: なぜ「Contract Revoked」内に多くの隠し要素を作られたのですか?
隠し要素を作るのは楽しいですから。マップ制作の中で最も楽しい部分のひとつで、通常のゲームプレイの制約をあまり受けずにプレイヤーの心理に直接的に、時にはいたずらっぽく働きかけることができるからです。
隠し要素は単純なもの、複雑なもの、魅力的なもの、イライラするほどずる賢いものや間抜けなもの、第4の壁を破るもの、あるいはまったく、あからさまで、笑えるほど明白なものなど、さまざまです。そのため、マップ制作者にとってはほぼ真っ白なキャンバスのようなもので、少なくともソフトウェアで実現できる範囲内ではどんなことでもできます。
もうひとつの理由は、かつてのルームメイトの1人が、隠し要素はより高度なスキル設定に挑む手段であると私に気づかせてくれたことです。これにより私が「RPV(繰り返しプレイの価値)」と呼ぶものを実現できます。すべてのマップやゲームに必要なわけではありませんが、設計者として念頭に置いておく価値はあります。初回プレイ時に全ての隠し要素を見つけることは誰も期待していないでしょうから、多くの隠し要素がある場合、マップを繰り返しプレイすることでさらに楽しむことができます。これは「Contract Revoked」で私がどうしても提供したかったことです。

「Contract Revoked」の作成にはどのようなツールを使いましたか?
当時のほとんどの『Quake』マップ制作者たちと同様にWorldcraft 1.6を使用していました。テクスチャ作成にはPaint Shop Pro 5を使いました。当時テクスチャを「.wad」に組み換えるためにTexMexがあったと思うんですが、正直なところ覚えていません。
ツールの使用方法は、妙な点で異なっていたと思います。いくつかの素材を写真にして取り込みたかったのですが、私は当時デジカメを持っていませんでした。その代わりに、フラットベッドスキャナを使用し、石のかけらや腐食した金属、その他の拾い物を非常に注意深くスキャナの上に置きました。写真ではなくスキャナで取り込むことで、遠近法の歪みがなくなるので、ゲームのテクスチャ作りに理想的でした。
物自体は数年前から集めていました。廃墟と化した倉庫で見つけた金属板をリュックサックに詰め込んで、リチャード・スタンリーの映画『ハードウェア』のゾーン・トリッパーのように文明社会に持ち帰ったこともありました。この時点では『Quake』も『DOOM』もありませんでしたし、「都市探検」という言葉もまだ聞いたことがありませんでした。ですが私は見つけたものが何かの役に立つだろうと思い、街のあちこちで風変わりな物色を続けました。そして最終的には、本当に役に立つことになったのです。
SC: ステージデザインはどのように取り組まれていますか?
ステージデザインは長年の経験の恩恵によって進化しているかもしれませんが、基本的なプロセスは今も変わっていないと思います。
まず最初にアイデアが出ます。頭の中で視覚化された部屋や景色として浮かぶ時もあります。それをどうにかして作り上げることができたら、きっと素晴らしいものになるだろうと思えます。多くのマップやマップ制作者がそうであるように、単に特定のテクスチャをテーマとして使いたいということもあります。「Quoth」のマップを作る多くの場合がそうだったのですが、時には特定のゲームプレイの設定や目的を提供したいと思うことがあります。
一通りアイデアがまとまったら(マップに対するアイデアは常に複数あった方がいいですね)、ブラシを配置してテクスチャを試したりする最初の段階に移ります。ここが最も直感的で、たいていは最もシンプルに楽しい部分です。
そして最終的に、「調和」させる作業がやってきます。さまざまなアイデアをどう組み合わせるかを考える段階です。妥協することもあるかもしれませんが、決して諦めることはありません。アイデアがまるで超自然的なパズルのピースのように、または料理の材料のように頭の中で組み合わさる瞬間、突然いくつかのひらめきが生まれます。
それから作業のステージとなります。ここがいつも、新人マップ制作者や一部のプロ開発者にとっても難しく感じる部分です。この作業はつい最近まで楽観的に想像していたものよりも時間がかかります。それは「すべての要素を作る」という仕事なのです。それもまた新たなひらめきによって、一部は作り直さなければなりません。そして最終ステージの「すべての要素を完成させる」作業があります。私や他のマップ制作者にとって、その多くはライティングに関わる作業です。しかし、エンティティの設定の修正や、見逃していた点の発見、プレイテストの結果に合わせた調整も含まれます。
こうやってまとめてみると、まるで悲しみのさまざまな受容プロセスみたいですね。でもそれも皆さんに楽しんでもらうためです。

SC: 『Quake』コミュニティでお気に入りのMOD制作者、またはMOD制作チームは誰ですか?
これも答えるのが難しいですね。というのも、良い作品がたくさんあり、それらを作る才能のある人たちが多くいるからというだけでなく、そのすべてを把握しきれないからです。
最近頭に浮かぶのは、Alkalineです。私が通常、マップ作りで最も苦手なものがベース、テクノロジー、そしてサイエンスフィクションのテーマです。それも嫌いだからではなく、私がこれまで影響されてきたものとかけ離れているからです。ですが長年に渡りQ1SPのベースパックをどうできるか、またはどうあるべきかというアイデアはありました。Alkalineはそれを更に優れた形で具現化しています。存在してほしいと願っていたものが突然現れるという、奇妙な体験です。それもきっちり正確に。
Lunaranによる「Copper」もとても気に入っています。「Quoth」同様、「『Quake』を根本的に変えることなく改善する」というシンプルな姿勢で、素晴らしいものを作ってくれました。小さな気の利いた追加や調整がたくさんあります。私は単なる規模の大きさより賢いデザインを常に高く評価していますし、「Copper」はその点で最も優れています。
ただ、公平に答えることはできません。そのためには多くのマップやMOD制作者、ツール作成者、エンジニアを挙げなければならないので、それでは日が暮れてしまいます。私は知的で、センスが良くて、驚きがあって、時には笑えるようなものはすべて素晴らしいと思います。
SC: 他にも挙げたい人や作品はありますか?
The House of QuakeのXanth、RecoilとRabを挙げずにはいられません。私よりも彼ら自身の方が、ずっとよくその力量を知っているでしょう。
ComfyByTheFireも熱烈に応援せずにはいられません。つい最近彼女の『Quake』配信に出会ったのですが、それが楽しくて啓発的でした。彼女にこのインタビュー全体を薄気味悪く朗読してくれるよう説得してみるつもりです。ここまで読み進められたのであれば、おめでとうAmelie。
ずいぶん昔の雑誌『White Dwarf』で初期の「Space Hulk」のシナリオを出版してくれた、今は亡きRichard Halliwell氏にもささやかながら感謝の意を表したいです…
最後に、これまでに「Contract Revoked」をプレイしてくれたすべての人たちに感謝します。本当に心からそう思っています。そしてわざわざ私にプレイしたと伝えてくれた人たちには特に感謝しています。楽しんでくれたんだなと分かりますし、結局のところはそれがなにより大事なことなのですから。
