
インディ・ジョーンズ/大いなる円環
Buy GameMachineGamesシニアゲームデザイナー、Jocke Sohlsの紹介
インディ・ジョーンズ/大いなる円環
Buy Gameヒーローには打ち勝つべき敵が必要だ。
そこでMachineGamesのシニアゲームデザイナー、Jocke Sohlsの出番となります。Jockeは「Wolfenstein」シリーズでBJが対峙する、印象的な敵のデザインやスクリプトを手がけてきました。現在は『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』で、敵の挙動や戦闘シーンをチームメンバーとともに作っています。
MachineGamesでの役割を教えてください
私がMachineGamesで最初に就いた役職はコンバット・スクリプター/デザイナーでした。これはゲーム全般にわたってプレイヤーが最高の戦闘を体験できるよう、各種調整を入れていくことを意味します。この中には、すべての敵の配置や、敵の挙動を司るスクリプトを記述することも含まれます。
『Wolfenstein II: The New Colossus』ではリードコンバットデザイナーに就任して、これまでのプロジェクトで私がやってきた業務をこなすコンバットデザイナーたちを束ねる立場となりました。
現在は『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』で、シニアゲームデザイナーとして開発に関わっています。もうコンバットデザイナーという肩書きではありませんが、今でも業務の中心は戦闘やステルスにおける敵の挙動の調整です。また、各ステージが意図どおりに機能するかどうかの確認も行っています。
スタジオに参加したのはいつですか?
2012年の中頃にMachineGamesに入って、以降のすべてのタイトルに深く関わってきました。Wolfensteinのように長く愛されてきたシリーズの開発に携われるというのは本当に楽しい体験でした。しかも今はインディ・ジョーンズという大きなIPに関わっているなんて、この仕事を始めた頃には考えられなかったことです。
** MachineGames以外の過去のキャリアで、皆さんに紹介したいものはありますか?**
私はStarbreeze Studiosでのスクリプター/ゲームプレイ・デザイナーとしてキャリアを開始し、そこから意図せず今のような分野の専門家へと成長してきました。『Syndicate 2012』というタイトルの開発中に、プロデューサーからAIプログラマーたちのほうへデスクを移動させて、一時的に戦闘面の調整に注力してくれないかと言われ、自分の専門分野にしてやろうというような野心はなかったものの、同意したんです。その“一時的な”業務変更が永続的なものとなったのは、その業務をすごく気に入ったことと、自分が得意だと気づいたからです。今もあのときの決断に一切の後悔はありません。
MachineGamesはStarbreezeのベテランスタッフによって設立されたスタジオで、StarbreezeからMachineGamesに移籍したスタッフも多かったため、ここに加入したときにはすでに見知った顔が多かったというのもよかったですね。
日々の業務はどのような感じですか? また、『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』での業務で特に誇りに思っていることがあったら教えてください
『大いなる円環』での担当はAI、敵、戦闘などですが、そういったものの実装に専念しているというよりは、より全体的なデザインを受け持っています。もし皆さんがゲームの中で敵にやられたとしたら、少なくともその責任の一部は私にあるということです。だから先に謝っておきますね。すみません!
『大いなる円環』については開発の非常に初期から関わっています。最初の頃は登場する敵や、その敵にしてほしい動きを実現するためにどのような仕組みが必要になるかというデザインを考えていました。現在は開発が進んでいますので、実際にプレイしてテストすることがメインとなっています。テストしながらうまくいっている部分とうまくいっていない部分のメモをとり、エディターで敵やNPCの挙動を修正したり、ステージに必要な調整を入れたりもしています。

とても誇りに思っているのは、いかにもインディ・ジョーンズの世界にいそうだと感じさせるほど、敵に個性を持たせることができたことです。彼らは挑発してきますし、敵同士で会話もしますし、戦いの中で面白おかしい状況に陥ることもあります。インディ・ジョーンズの敵に期待する要素をすべて持っているんです。プレイヤーの皆さんには、インディになった気分を味わいつつ、そうした敵を倒すことをとても楽しんでもらえると思います。
今の仕事で一番気に入っている点はなんですか?
プロジェクト初期の、何のアイデアもない頃が一番好きです! アイデアを出しあい、なんらかの形でゲームに反映させる作業はとても楽しいものです。確かに、この時点で出るアイデアの大半は最終版に実装されませんが、それはつまり、採用されたものがその分優れているということですし、不採用となったものの一部が他のデザインの補強として使われることもあります。つまり、プロジェクト初期のアイデア出しは何も無駄にならないんです。「すべきでないこと」を知ることは、「すべきこと」を知るのと同じくらい重要です。
ゲーム開発でもうひとつ好きなのは、プロジェクトの最終段階です。すべてのパーツがパチっと音を立てて組み合わさっていき、単なる緩やかにつながったデザイン要素ではなく、完成したゲームの形が見えてくる時期です。この頃は自分の手で調整したことが大きな意味を持つようになり、キャラクターの挙動やなんらかの効果の持続時間を少し変えただけで大きな影響を及ぼしたり、ゲームの面白さが変わってきたりします。
MachineGamesでは自由を感じます。巨大なスタジオではないため、誰とでも話ができますし、オープンに意見を言える雰囲気があります。これによって各スタッフは自分が信頼されている、評価されていると感じられます。これは士気を保つのにとても大切なことです。そしてさまざまなアイデアを試す自由を与えられています。これは長期的に見ると、イノベーションを育みます。時折「ちょっとクレイジーにやる」ことを怖がらなければ、とてもクールなアイデアが具体化するチャンスが生まれます。
あなたの役割に刺激を与えてくれるものはなんですか?
私はデザイナーとして、私たちが作るゲームに実装される機能やデザインの原動力となれます。それはつまり、他の分野の人々の賛同やフィードバックを得るために彼らとたくさん交流する必要があるということですが、私はそれが大好きなんです! 私は、デザイナーの仕事とは、「ゲームをデザインして他の人に作ってもらう」ものではなく、「スタジオのアイデアをまとめて形にする」ものだと思っています。デザインは共同作業であり、そうすることで最良の結果が得られると思うのです。
ゲーム業界に入るきっかけとなった作品、あるいは開発スタジオはありますか?
『The Chronicles of Riddick: Escape from Butcher Bay』というゲームですね(MachineGamesの歴史をご存じの方なら、オチがもうわかるかもしれません)。当時はこのゲームのことも、原作映画のことも知らなかったのですが、どういうわけか手に取ってみました。ゲームの導入画面に表示されるスタッフクレジットを見て、ほとんどの名前がスウェーデン人のものだと気づいたんです。Jerk、Jens、Fredrik、Andres……思わず二度見してしまいました。「ちょっと待て、スウェーデンにもゲーム開発者がいるのか!??」って。これをきっかけに興味がわき、調べていくと、すでにスウェーデンには活発なゲーム開発シーンがあるということが判明しました。しかも成功を収めているスタジオもあったのです。
私が今日に至るまでの道を歩むきっかけとなった前述のゲームを作った会社こそがStarbreezeで、そこから私のキャリアも始まりました。MachineGamesの一員として、当時目にしたスウェーデン人の名前を持つ人たちと一緒に働いてきましたし、今も働いています。
今年後半にリリースされる『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』を手にしたユーザーが一番気に入るポイントはどこだと思いますか?
皆さんきっと、本当にインディになってプレイしているように感じられることに驚かれると思います。もちろん、それが当初からの私たちの目標だったのですが、開発を始めた頃に思い描いていたものよりうまく実現できたと今でも思っています。これはアクションシーンだけでなく、ゲーム全体について言えます。周りのキャラクターとの会話や謎解きに挑戦する探索パートや、ストーリーシーンでも同様です。

実生活におけるもっとも印象的な冒険について教えてください
私にとってもっとも印象的な“冒険”といえば、きょうだいとヴァーサロペットのコースをハイキングしたことです。ヴァーサロペットは非常に大きく有名なスキーコースで、毎年国際大会が開催され、世界中から何千人もの人々が参加します。セーレンからスタートしてゴールのモーラまで90キロのレースが行われるのですが、隣接してハイキング用の道があり、これを3日間かけて歩き抜きました。それまでそういったことをしたことがなかったので、個人的には大きな成果でした。本当に自分を誇りに思っています!
これまでに学んだことから、ゲーム開発に携わりたいと願う人に向けて伝えたいことはありますか?
将来的な目標とは違う分野でキャリアをスタートさせることを恐れないでください! 業界での経験が豊富、または多少はないと参入が難しい分野というのもあります。そのひとつの例がゲームデザインでしょう。ひとつのプロジェクトに関わるゲームデザイナーの数はそう多くないため、その座を巡って厳しい競争があります。そのため、最初は条件がそこまで厳しくない分野から始めるのがいいかもしれません。たとえばQA(品質保証)やレベルデザインから始めて、学んで成長していってみてはいかがでしょうか。非常に重要な仕事をこなしつつ、経験を積むことができます。私がリードコンバットデザイナーとして率いていたチームでは、私以外の全員がQA出身でした。これにはちゃんと根拠があります。QA部門はゲームをプレイする時間が多いため、何が正解で何がそうでないかをよくわかっているのです。
また、キャリアをスタートさせた分野が自分にあっていて離れたくないと感じることがあるかもしれません。でも、それはあなたのキャリアにとって、そして将来的に仕事を楽しむという点で、とても素敵なことかもしれませんよ。